製薬会社について

ギリアド社の新薬、B型肝炎治療について

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前回に引き続き、

 

ギリアド社の新薬である、

 

B型肝炎治療薬について、

 

取り上げます。

 

 

 

数カ月後に、

 

ギリアド社からB型肝炎の治療薬が

 

発売される予定です。

 

 

 

ギリアド社からは、

 

日本国内では、

 

C型肝炎治療薬に次ぐ新薬ですね。

 

 

 

さて、

 

一体どれほどの効果があるのでしょうか。

 

 

 

その前に、

 

現在のB型肝炎治療薬マーケットを

 

振り返りますと、

 

ほとんど2社で独占しています。

 

 

 

①ブリストル・マイヤーズ・スクイブ社

 

②GSK社、

 

 

の2社です。

 

 

 

ブリストル社から発売されているB型肝炎治療薬は、

 

「バラクルード」(エンテカビル)ですね。

 

 

 

GSK社からはいくつかありますが、

 

「テノゼット」(テノホビル)がGSK社の中では

 

一番効果がある薬ですね。

 

 

 

実は、この2剤は厚生労働省に

 

B型肝炎治療のガイドラインで、

 

第一選択薬に

 

指定されています。

 

 

では、

 

バラクルードとテノゼットの違いですが、

 

効果はほとんど変わりません。

 

 

しかし、耐性の出来にくさが違います。

 

 

もちろん後に発売された「テノゼット」(テノホビル)の

 

方が耐性が出来にくいことが明らかになっています。

 

 

 

耐性ができると、

 

抗生物質でもそうですが、

 

ほとんど効かなくなります。

 

 

現在のB肝炎の治療指針は、

 

バラクルードとテノゼットが

 

第一選択薬になっていますが、

 

バラクルードとテノゼットを併用して

 

使用するケースもあります。

 




 

 

先に発売したのはバラクルードですので、

 

使用実績は圧倒的にバラクルードの方が多いです。

 

 

バラクルード使用患者様で耐性ができた患者様に

 

テノゼットを使用するケースが多いです。

 

 

ということは、

 

現在のB型肝炎市場は、

 

「バラクルード」がほとんど独占しています。

 

 

バラクルードが効かなかった場合、

 

もしくは耐性ができた場合、

 

テノホビルを使用するケースが多いですね。

 

 

 

では、バラクルードを扱っているブリストル社が

 

注力してバラクルードを

 

プロモーションしているかというと、

 

そんな感じには見えないですし、

 

明らかに注力はしていません。

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一方、テノゼットを扱っているGSK社が

 

テノゼットに力を入れているかというと、

 

そういうわけではありません。

 

 

 

すなわち、

 

国内におけるB型肝炎市場は、

 

あえて今からプロモーションする段階ではなく、

 

現在、ほとんど完結型を迎えています。

 

 

その理由として、

 

B型肝炎はバラクルードやテノゼットで

 

問題なく治療できるからです。

 

 

しかし、C型肝炎と違う点は、

 

B型肝炎はバラクルードやテノゼットでも

 

完治しない、ということです。

 

 

そのため、B型肝炎の患者さんは、

 

一生薬を飲み続けないといけません。

 

 

ここがC型肝炎とB型肝炎の治療の違いですね。

 

 

かといって、

 

今度発売するギリアド社の「テノホビル」のプロドラッグを

 

使用すれば、B型肝炎が完治するわけでありません。

 

 

 

ここが重要なポイントです。

 

 

バラクルードやテノゼットよりも

 

効果が少しは良く、耐性も出来にくいかもしれませんが、

 

テノゼットのプロドラッグであることに

 

代わりはないので、

 

C型肝炎の「ハーボニー」のように、

 

画期的な薬ではありません。

 

 

劇的な効果は期待できないのです。

 

 

 

そのため、

 

「ハーボニー」ほど売れるわけではない、

 

と私は勝手に考えています。

 

 

 

ここまでが私の

 

B型肝炎市場における見解です。

 

 

 

 

さて、

 

話しは少し変わりますが、

 

現場のギリアドMRさんは、

 

現在のギリアド社の状況と

 

今後のギリアド社の未来を

 

どのように捉えているのでしょうか。

 

 

 

コメントにてご質問頂いたこともあり、

 

現在のギリアドMRさんの見解を

 

最後に記載させて頂きます。

 

 

 

以下、

 

ギリアドMRさん数名からの生の声です。

 

 

 

 

①現在、C型肝炎治療薬はすでにピークを迎え、

 

 今後はあまり売上に期待ができない。

 

 

②(C肝の)新患の発掘には力を入れるが、

 

 どこまで売上を拡大できるか不透明である。

 

 

③社内の様々な体制等整っていない部分が多く、

 

 早く整備してほしい。

 

 

④給料はそれなりに多いかもしれないが、

 

 住宅補助がなく不満。

 

 

⑤ギリアドの将来は不安要素が

 

 いつくかあり、悩んでいる。

 

 

 

 

 

以上、

 

ギリアド社のB型肝炎についての

 

私の見解と、

 

ギリアドMRさんの

 

ギリアド社についての見解、

 

でした。

 

 

ご参考までに。

 

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コメント

    • 内資MR
    • 2016年 11月 13日

    さっそくの情報ありがとうございます。
    B型肝炎の薬剤は確かに売上がでるとは思えません。
    実際に今のB型肝炎の薬剤が高い売上ではない点で期待できないとこがあります。
    ですのでヒロさんが話されていることは正しいと思います。
    薬価がものすごく高いとかなれば変わるんでしょうが、、、
    テノホビルのプロドラッグのため、まずありえないですよね。
    色々教えていただき素晴らしいブログです。この情報はなかなかわかりません。
    気になったのは
    ⑤ギリアドの将来に不安要素ってなんですか??
    これからのパイプラインを見るとある程度売上を確保できそうな薬剤を
    グローバルで展開していきそうなため少数精鋭ではありますが、明るい兆しが見えそうな会社の印象ですが、、日本法人のシステム整備の点が一番不安なんでしょうか。。

  1. 内資系MRさん
    いつもコメント有難うございます。
    ギリアドMRさんが現在抱えている不安要素とは、
    ズバリ「リストラ」です。
    次の記事で取り上げてみますね。
    引き続き宜しくお願い申し上げます。
    ヒロ

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