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本日は、
オンコロジーMRの将来性について、
ご紹介します。
まず、結論から申しますと、
現時点では、オンコロジーMRはまだまだ重宝され、
需要がある状況です。
加えて、オンコロジー市場はまだまだアンメットニーズであり、
がん腫にもよりますが、抗がん剤治療による満足度が決して高い
領域ではありません。
現代の抗がん剤をもっても、癌が完全に治癒することが難しいのが現状です。
そのため、多くの抗がん剤が日々研究、開発されている最中です。
ここ数年の抗がん剤の新薬ラッシュはそれを象徴しています。
オンコロジー領域は、まだまだ医薬品が十分に足りていない領域なのです。
したがって、オンコロジーMRの将来性は
大いに期待できると考えています。
と、初めに私の結論を、簡単にですが、
述べてみました。
最近では、
オンコロジー市場も飽和状態である、
オンコロジーMRはプライマリーMR化しつつある、
オンコロジーMRも増えすぎた、
オンコロジーMRでさえも削減対象になっている、
・・・etc
オンコロジー市場やオンコロジーMRについて、
ネガティブな見方をされることも増えて来ましたね。
しかし、よく考えてみてほしいのですが、
オンコロジー領域は、まだまだ十分に医薬品が足りていない
領域なのです。
その証拠に、いくつか考えて頂きたいことがあります。
がんは、抗がん剤で完治(治癒)できるようになりましたか?
抗がん剤治療をすれば、何年も生きられるようになりましたか?
抗がん剤治療薬による選択肢は多いですか?
上記の質問に対して、どう思われますか?
答えは、いずれもNOです。
もちろん、一部のがん腫では、抗がん剤治療により、
生存率が大幅に伸び、完治(治癒)が認められるようになったがん腫もありますし、
一部のがん腫では、いくつかの抗がん剤治療薬があり、
抗がん剤治療薬の選択肢が大幅に増えたがん腫もあります。
しかし、それは、ほんのごく一部のがん腫にすぎません。
がんの進行度にもよりますが、
手術をしても取り切れなかった、もしくは取り切ったが再発したがんの多くは
抗がん剤治療をするケースが非常に多いです。
そのような場合、多くの癌は、最新の抗がん剤治療薬を使用しても未だ治癒はできず、
再発や転移を繰り返すケースは実際は多いのです。
もちろん、ここ数年、発売された抗がん剤の新薬の中には、
既存の抗がん剤よりも生存率を1~2年延長できたという抗がん剤も多くあり、
とても期待はされているのですが、生存率を数年延長できるものの、
癌からの「治癒」はほとんど期待できず、未だ課題として多くの残っています。
この癌からの「治癒」ですが、
今も昔も課題として言われ続けているのですが、
癌の場合、「治癒」ができない場合、一度手術で取り切った、
もしくは、抗がん剤治療によりほぼ完全と言えるほど癌細胞をたたききった場合であっても、
一度は良くなり、完治が見込めたように見えても、時間が経つにつれ、
再び他臓器へのがん細胞の転移や再発をするケースがあるのです。
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そのため、がんを「治癒」できればよいのですが、
これがどの抗がん剤を使ってもなかなか難しく、
現時点では、どの抗がん剤を使って「治癒」は見込めない状況です。
しかし、ここ数年期待されているのが、
抗PD-1抗体や抗PD-L1抗体といった免疫チェックポイント阻害薬です。
なんとこれらの治療薬を使用した場合、
癌からの治癒が認められたという報告が発表されたのです。
ただし、投与された患者さんの中でわずか15%ほどの
患者さんのみに、ということですが・・・。
免疫チェックポイント阻害薬は既存の抗がん剤と
作用機序が異なり、人体の免疫機能を高めることにより、
抗腫瘍作用を示す抗がん剤です。
そのため、免疫チェックポイント阻害薬は、
「抗がん剤」という位置づけよりかは、
「免疫治療」の一種と位置づけされることもあります。
また、免疫チェックポイント阻害薬は、効果がある患者さんの有無が
比較的はっきりしており、事前の検査によって、スクリーニングすることが
ある程度可能です。
しかし、上記にも記載した通り、
免疫チェックポイント阻害薬を使用しても、
わずか15%ほどの癌患者さんにしか治癒が認められず、
もちろん既存治療と比べ、生存率の延長やPFSの延長は認められていますが、
効果がない患者さんにとっては、単に効果がないどころか、
重篤な副作用が強く出てしまう可能性もあり、(どの抗がん剤もそうなのですが・・・)、
使い方には注意が必要な薬剤です。
また、IO(免疫チェックポイント阻害薬)と他の抗がん剤である分子標的薬等との違いの1つに、
「効果の持続性」という特徴がある、
と言われています。
この「効果の持続性」ですが、
IOを使用した後も(IO投与を中止しても)効果が持続し、
抗腫瘍効果が認められるという報告も発表されています。
ということで、
免疫チェックポイント阻害薬はまだまだ今後のエビデンスや
臨床試験次第で使用方法や使用メリットが変わる可能性が大いにありますが、
限られた患者さんには癌からの治癒が期待できるかもしれない薬剤なのです。
もちろん免疫チェックポイント阻害薬だけではすべてのがん腫が
完治(治癒)できるわけではありませんので、
引き続き、よりより抗がん剤の研究開発が期待されています。
がんからの治癒は、今後のオンコロジー(腫瘍学)にとっての
永遠のテーマでもあります。
まとめますと、
①オンコロジー市場はまだまだアンメットニーズであり、治療薬が十分でない領域である。
②オンコロジー治療薬で、癌が完治(治癒)できる薬剤は、ほとんど存在しない現状である。
③オンコロジー領域は今後さらに発展が進む分野であり、それに伴いオンコロジーMRの活躍も期待される領域である。
ということです。
実際、各製薬会社が最も注力している領域の1つがオンコロジーであり、
オンコロジー製品の研究開発パイプラインも数多く存在している状況です。
そのような状況の中で、
オンコロジーMRが不要になるはずがありません。
オンコロジーMRの将来性は、
まだまだ十分すぎるほどあります。
以上、オンコロジーMRの将来性について、
記載してみました。
ご参考までに。
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おっしゃる通り、まだまだオンコのニーズは高いし、オンコMRの経験はこれからオンコ以外の領域でも重宝されると思います。
ただ、ミクスにも掲載されていましたが、人員自体はどのメーカーもう出揃った感はあります。かなり数は増えて、そこまでの希少価値は一時期に比べればなくなったなと感じます。
あと不安なのは、内資各社もオンコに注力してきて、市場が飽和する可能性もなきにしもあらずなとこでしょうか。
いつだか日刊薬業の記事で厚労省の偉い方が、『各社オンコに傾倒し過ぎている』と発言していたことからも、厚労省も乱立してプライマリ化するのは懸念してるのはありそうです。。オーファン薬や新規機序、画期的な新薬は大歓迎だけど、同じ機序や似たようなゾロ新はいらないと遠回しに言ってるし、実際に今回の診療報酬改定では露骨にそのような傾向が強くなって意思表示してますからね。
どちらにしろ、当面はオンコのニーズは高いし、オンコの経験は他の領域でま互換性があるので、そこが一番の魅力です。
某内資系MRさん
いつもコメント有難うございます。
ご指摘の通り、かつてほどはオンコロジーMRに希少価値が高まっているわけではない、
とは感じています。かつてはほとんどオンコロジーMRが存在しなかった背景がありましたから、
ここ数年でオンコロジーMR市場は激変しましたよね・・・。
一部の製薬企業では、オンコロジーMRでさえも削減している企業もありますので、
オンコロジーMRなら安心というわけにはいきませんね。
オンコロジー市場は、今後も定期的に新薬が発売されていく予定であり、
アンメットニーズである伸びてゆく市場の1つですが、それに伴いオンコロジーMR市場がどう変わるか、
今後の動向にも注目ですね。
今後とも宜しくお願い致します。