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前回の記事では、
月刊「ミクス」の「優秀だと思うMRランキング」について、
言及させて頂きました。
要するに、
MR数の多い大手製薬会社は、
マンパワーもあり、
ドクター訪問カバー率の高く、
その結果、顧客の印象に残りやすいため、
アンケート結果に反映されやすい傾向がある、
ということです。
MR数、2000名規模の製薬会社と
MR数、900名の製薬会社と比べますと、
MR数が少ない製薬会社の方が、
どうしてもドクター面談カバー率が低くなります。
その結果、よく訪問するMRの方が、
覚えてもらいやすい、という結果につながる可能性があります。
もちらん、大手製薬会社=優秀な方が多いと
いう見解も理解できます。
厳しい就職試験を乗り越え、
大手製薬会社に入社したので、
優秀な方が多い傾向にある、
と私も思っています。
ただ、このミクスの優秀MRランキングの
偏りがある気がするのです。
MR数の問題だけでなく、
定義にも問題があると感じています。
ドクターが何を基準に判断されていると思いますか?
MRが優秀かどうかを判断基準は、
ドクター個々に異なります。
会社がMRを優秀かどうか判断する基準は、
結果(数字)です。
良い結果を定期的に出しているMRは
会社から優秀だと判断されます。
しかし、
今回のこのアンケートは定義が曖昧です。
ミクスの調査では、
「総合的に見て、この製薬会社のMRは優れていると評価できる企業名、
を3社まで回答させること。」
としています。
ドクターにとって、
MRが優れているかどうかを判断する基準は、
会社のように明確な数字基準があるわけはなく、
例えば、
①良好な関係を築けているMRは優秀
②よく気が利くMRが優秀
③何でも言うことを聞いてくれるMRが優秀
④付き合いが良いMRが優秀
⑤対応が早いMRが優秀
⑥マメに訪問してくれるMRが優秀
⑦適切な情報提供してくれるMRが優秀
⑧自社製品の説明が上手いMRが優秀
⑨プレゼンが上手いMRが優秀
・
・
・
等、ドクターにとって、
MRを優秀だと判断する基準は曖昧であり、
統一されていません。
以上を踏まえ、
優秀だと思う会社のMRを挙げても、
果たしてどこまで信憑性のあるデータが取れると
思いますか?
よくわからないですよね。
結局、毎年上位の会社は、
国内で最もMR数が多い2000名ほど、
製薬会社がランクインしています。
それは、ドクターカバー率が高い、
すなわち、面談実施数が多い製薬会社の
名前が挙がっていにすぎないのでは?
と思うこともあります。
今回、ミクスの定義に
「総合的に見て」とありますが、
総合的に見ての基準も曖昧です。
まず、何を総合的に見て判断すればよいのでしょう?
その1つ1つの基準が挙がっているのでしたら、
まだわかります。
それすらも挙がっていない「総合的」ランキングに
何の意味があるのでしょうか。
疑問に思います。
次の記事「その4」に続きます。
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